どんな職業か
国際公務員(International Civil Servant)とは、国際連合(UN)のほか、国連開発計画(UNDP)、国連児童基金(UNICEF)等の下部組織、国際労働機関(ILO)、国連食糧農業機関(FAO)等の国連関連政府間機関(専門機関)、経済協力開発機構(OECD)、アジア開発銀行(ADB)等の国際機関に所属し、国際社会の平和と安全の維持、開発、貿易、環境、人権など、国際的な協議と協力を通じて、国家間の様々な問題に対する解決を図るため所定の公務を遂行する職員である。 職種は「専門職」と「一般職」の2種類がある。 「専門職」は専門性の高い知識や技術を用いて業務を行う。「専門職」の採用は空席ができると国際的に公告され、必要な能力を持った即戦力が求められる。職務内容は、各国際機関が取り組む開発、経済、環境等の活動に直接携わる業務と、それをサポートする財務、人事、総務、広報等の業務に分類できる。 「一般職」は各機関の本部や現場で専門職の下で秘書等の一般事務を担当し、GS(ジェネラル・スタッフ)と呼ぶこともある。原則として「一般職」は、現地採用である。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 文書作成ソフト(Word、一太郎等)、プレゼン資料作成ソフト(PowerPoint、Keynote等)、パソコン
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 傾聴力 | 4.2 | 262 / 498 | 上位53% |
| 文章力 | 4.2 | 149 / 498 | 上位30% |
| 読解力 | 4.1 | 192 / 498 | 上位39% |
| 説明力 | 4.0 | 224 / 498 | 上位45% |
| 交渉 | 3.9 | 107 / 498 | 上位21% |
| 時間管理 | 3.8 | 73 / 498 | 上位15% |
| 他者との調整 | 3.8 | 181 / 498 | 上位36% |
| 継続的観察と評価 | 3.6 | 163 / 498 | 上位33% |
| 指導 | 3.6 | 230 / 498 | 上位46% |
| 複雑な問題解決 | 3.5 | 154 / 498 | 上位31% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 事務処理 | 2.9 | 59 / 508 | 上位12% |
| 法律学、政治学 | 2.0 | 69 / 508 | 上位14% |
| 日本語の語彙・文法 | 1.8 | 169 / 508 | 上位33% |
| 人事労務管理 | 1.4 | 146 / 508 | 上位29% |
| 外国語の語彙・文法 | 1.3 | 167 / 508 | 上位33% |
| 公衆安全・危機管理 | 1.3 | 199 / 508 | 上位39% |
| コミュニケーションとメディア | 1.1 | 324 / 508 | 上位64% |
| 経済学・会計学 | 1.1 | 223 / 508 | 上位44% |
| 教育訓練 | 1.1 | 282 / 508 | 上位56% |
| ビジネスと経営 | 1.0 | 339 / 508 | 上位67% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| トラブルの察知 | 3.1 | 330 / 426 | 上位77% |
| 記述理解 | 2.9 | 203 / 426 | 上位48% |
| 発話表現 | 2.8 | 274 / 426 | 上位64% |
| 演繹的推論 | 2.7 | 238 / 426 | 上位56% |
| 法則に基づいた情報の並べ替え | 2.7 | 178 / 426 | 上位42% |
| 記述表現 | 2.7 | 280 / 426 | 上位66% |
| 帰納的推論 | 2.7 | 239 / 426 | 上位56% |
| 記憶力 | 2.7 | 265 / 426 | 上位62% |
| 発話理解 | 2.7 | 294 / 426 | 上位69% |
| マルチタスク | 2.6 | 278 / 426 | 上位65% |
仕事内容
- 国連関連政府間機関や国際機関に所属し、国際的な共通課題に対する解決を図るため活動する。
- 各国際機関事務局で業務の管理と監督をする。
- 活動分野に関わる諸テーマについて調査・研究を実施し、報告書を作成する。
- 年次計画や予算案を作成し、機関総会において加盟国の承認を得て、資金を調達する。
- 関係機関と調整し、行動計画や国際的取り決めの案を作成する。
- 国家間の調整業務を行う。
- 開発途上国の政府または公的機関に対して技術的な助言や指導をする。
- 外国のインフラ整備を支援する。
- 国際機関において外国語を使用し、秘書、タイピスト、運転手などの一般的業務を行う。
なるには
入職するには、国際的に公募される空席公告への応募や、毎年ニューヨークや東京などで実施される国連職員採用競争試験、外務省が実施するジュニアプロフェッショナルオフィサー(JPO)派遣制度を通じて正規採用を狙う方法等がある。 国連公用語である英語又はフランス語で職務遂行が可能なレベルのコミュニケーション能力が要求される。また、上記以外の国連公用語(スペイン、ロシア、中国、アラビア)ができると有利である。途上国への援助活動が大きな役割を占めるため、経済、財務、行政、法律等の専門家が多く求められる。 学位は原則として、修士号以上の学位があることが求められる。また、国際機関では即戦力の人材が求められるため、採用後初任者研修等はほとんどなく、あらかじめ各自の取得した学位に関連した分野での職務経験を持つ必要がある。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 大卒 | 0.6 |
| 高卒 | 0.3 |
| 専門学校卒 | 0.2 |
| 修士課程卒(修士と同等の専門職学位を含む) | 0.2 |
| 短大卒 | 0.1 |
| 高卒未満 | 0.0 |
給料
賃金構造基本統計調査では「総合事務員」として集計されています(2023年・全国)。この区分には8の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 341.7千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 1,008.5千円 |
| 平均年齢 | 44.2歳 |
| 平均勤続年数 | 13.3年 |
| 労働者数 | 121,664人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤264.6千円
- ≤276.9千円
- ≤304.2千円
- ≤319.1千円
- ≤403.8千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「事務従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率0.7%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人73.4千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比19.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比17.6%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
事務従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 事務61.6%
- 販売12.3%
- 専門的・技術的職業9.2%
- サービス職業8.8%
- 管理的職業3.5%
- 運搬・清掃・包装等1.9%
- その他2.6%
この分類に入った人のうち、38.4%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
国際公務員の勤務条件は、OECDや国際通貨基金(IMF)等の国際金融関係機関を除き、原則として国連共通制度(United Nations Common System)に準じている。したがって、国連や各国際専門機関の勤務条件は基本的に同一である。勤務地はニューヨークやジュネーヴ等にある本部の他、フィールドと呼ばれる世界各地の事務所であり、開発途上国で勤務することも多い。 具体的な待遇としては、基本給に加え地域調整給、扶養手当、教育補助金、移動手当など諸手当が支給される。また、休暇は年次休暇、特別休暇、帰国休暇、病気休暇、産前産後休暇等がある。 職員の国籍については、どの国際機関についても、各国別の職員数に偏りがないように配慮されている。例えば国連事務局では、加盟国の分担金や人口などによって望ましい国別職員数の範囲が決められているが、国際機関で働く日本人職員数は少ない。 各国際機関の役割は重要でやりがいを含めて魅力の多い職業であり、今後、有能な日本人が職員となることが期待されている。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 国家公務員(行政事務)近さ 0.729
- 貿易事務近さ 0.626
- 企画・調査担当近さ 0.609
- 外務公務員(外交官)近さ 0.584
- 生産・工程管理事務近さ 0.550
- 地方公務員(行政事務)近さ 0.541
- 運用・管理(IT)近さ 0.538
- パラリーガル(弁護士補助職)近さ 0.527
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)