どんな職業か
弁護士の指示・監督のもとで主に限定された法律業務を行う。 具体的には、事案処理のための文献、書籍、類似事件の判例や事例等の調査を行ったり、裁判所に提出する書面の作成に必要な当事者への事情聴取、事実調査を行う。また、企業法務を専門とする弁護士の場合は、M&A(企業の吸収合併)の際のデューディリジェンスなど企業調査等を行う。調査結果等は整理し、分かりやすい資料にとりまとめる。また、訴訟関連での各種書類の申請手続き、作成等も行う。官公庁、企業、団体等に対し弁護士会を通して必要書類を請求するいわゆる「23条照会」の手続き、契約書や内容証明等の書類の作成、許認可等行政手続きの申請に関する書類作成等が挙げられる。 弁護士の指示の下、法律業務を行うが、国家資格を持たないため法律に関する判断を行って、顧客に直接法的なアドバイスをすることはできない。 事務所によっては、法律事務に加えて、弁護士のスケジュール管理など秘書的業務、経理や郵便物の処理、コピー、ファイリング、電話対応、来客対応などを行う場合もある。 ◇ よく使う道具、機材、情報技術等 文書作成ソフト(Word、一太郎等)、パソコン
この職業に求められるもの
job tag の数値情報から、この職業で重要度が高い項目を並べています。「全職業中の順位」は、収録されている全職業の中でこの項目のスコアが何番目に高いかです。
重要度の高いスキル
スキル
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 傾聴力 | 4.5 | 208 / 498 | 上位42% |
| 文章力 | 4.2 | 160 / 498 | 上位32% |
| 読解力 | 4.1 | 184 / 498 | 上位37% |
| 説明力 | 3.7 | 291 / 498 | 上位58% |
| 他者との調整 | 3.2 | 288 / 498 | 上位58% |
| 他者の反応の理解 | 3.1 | 306 / 498 | 上位61% |
| 指導 | 3.1 | 354 / 498 | 上位71% |
| 対人援助サービス | 2.7 | 292 / 498 | 上位59% |
| 論理と推論(批判的思考) | 2.7 | 278 / 498 | 上位56% |
| 説得 | 2.6 | 345 / 498 | 上位69% |
知識
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 事務処理 | 4.4 | 1 / 508 | 上位1% |
| 法律学、政治学 | 3.5 | 19 / 508 | 上位4% |
| 日本語の語彙・文法 | 2.9 | 38 / 508 | 上位7% |
| 顧客サービス・対人サービス | 1.9 | 246 / 508 | 上位48% |
| 外国語の語彙・文法 | 1.5 | 118 / 508 | 上位23% |
| 経済学・会計学 | 1.3 | 148 / 508 | 上位29% |
| 人事労務管理 | 1.2 | 216 / 508 | 上位43% |
| 公衆安全・危機管理 | 1.1 | 283 / 508 | 上位56% |
| コミュニケーションとメディア | 1.1 | 337 / 508 | 上位66% |
| 心理学 | 1.0 | 298 / 508 | 上位59% |
アビリティ
| 項目 | スコア | 全職業中の順位 | 位置 |
|---|---|---|---|
| 記述理解 | 3.4 | 76 / 426 | 上位18% |
| 記述表現 | 3.4 | 85 / 426 | 上位20% |
| 発話理解 | 3.2 | 126 / 426 | 上位30% |
| 発話表現 | 2.9 | 235 / 426 | 上位55% |
| マルチタスク | 2.9 | 142 / 426 | 上位33% |
| トラブルの察知 | 2.9 | 398 / 426 | 上位93% |
| 記憶力 | 2.9 | 169 / 426 | 上位40% |
| 帰納的推論 | 2.7 | 224 / 426 | 上位53% |
| 演繹的推論 | 2.7 | 264 / 426 | 上位62% |
| 法則に基づいた情報の並べ替え | 2.5 | 269 / 426 | 上位63% |
仕事内容
- 弁護士の指示・監督のもとで主に限定された法律業務を行う。
- 事案処理のための文献、書籍等の情報収集を行う。
- 事案処理のため類似事件の判例や事例等を調査する。
- 訴状や答弁書作成のために必要な当事者への事情聴取、事実調査を行う。
- M&Aの際のデューディリジェンスなど企業調査等を行う。
- 不動産の調査を行う。
- 官公庁、公私団体等に対し弁護士会を通して必要書類を請求する手続きの申請を行う(いわゆる「23条照会」)。
- 許認可等行政手続きの申請に関する書類を作成する。
- 契約書や内容証明等の書類を作成する。
- 家事事件や民事執行の申立書を作成する。
- 証拠説明書を作成する。
- 弁護士が作成した書類を校正する。
- 聴取や会議の内容を書き起こす(反訳)。
- 電話応対、来客対応を行う。
- 弁護士のスケジュール管理を行う。
- 書類のコピー、ファイリングを行う。
- 経理業務を行う。
- 裁判所や弁護士会との間で書類の提出や受取りをする。
- 当事者に和解に関する連絡をする。
なるには
入職にあたって、特に学歴や資格は必要とされないが、業務の高度化等により大学卒業者が多く、法学部出身者の割合が高い。 かつては、日本の法律事務所は所属弁護士が多くても数十人の規模だったが、1990年代以降、法律事務所の合併や新人弁護士の採用増により事務所の大型化が進んだことによりパラリーガルの新卒採用もある。一方、弁護士の引退で所属事務所がなくなったパラリーガルや、別業種からの転職者等中途採用も多い。逆に、パラリーガルからの転職先としては、同業の他事務所のほか、一般企業の法務部に転じる例がある。 入職後は、半年~1年は受付等をしながら事務所の仕事全般を学び、業務を一通り経験する。特別の指示をしないで任せられるようになるには最低で5年の経験が必要と言われている。 関連資格としては、日本弁護士連合会が「事務職員能力認定試験」を実施している。 基本的には法律に関わる様々な専門知識が必要である。事務所の規模によって任せられる仕事の範囲が異なるが、迅速、正確な書類作成能力、臨機応変な対応力が求められる。弁護士との信頼関係を築くことはもちろん、依頼人や関係者と調整等を行う機会も多くコミュニケーション能力も重要である。
就いている人の学歴
| 学歴 | 割合の目安 |
|---|---|
| 大卒 | 0.9 |
| 修士課程卒(修士と同等の専門職学位を含む) | 0.1 |
| 専門学校卒 | 0.1 |
| 短大卒 | 0.1 |
| わからない | 0.0 |
| 高卒 | 0.0 |
関連する資格
- 事務職員能力認定試験
給料
賃金構造基本統計調査では「総合事務員」として集計されています(2023年・全国)。この区分には8の職業がまとまっています。
| きまって支給する現金給与額 | 341.7千円 |
|---|---|
| 年間賞与その他特別給与額 | 1,008.5千円 |
| 平均年齢 | 44.2歳 |
| 平均勤続年数 | 13.3年 |
| 労働者数 | 121,664人 |
男女で見た給与
月額給与の推移
都道府県別の月額給与
- ≤264.6千円
- ≤276.9千円
- ≤304.2千円
- ≤319.1千円
- ≤403.8千円
この分類の人はどれくらい動いているか
ここから下は、この職業が属する「事務従事者」という大きなくくりの数字です。職業ひとつずつの統計は無いため、国の調査で使われている職業分類の単位で見ています。
- 欠員率0.7%働いている人に対して、まだ埋まっていない求人の割合
- 未充足の求人73.4千人募集したのにまだ決まっていない人数
- 入職者の構成比19.1%1年間に仕事に就いた人のうち、この分類が占める割合
- 離職者の構成比17.6%1年間に仕事を離れた人のうち、この分類が占める割合
事務従事者に入った人は、前はどんな仕事をしていたか
- 事務61.6%
- 販売12.3%
- 専門的・技術的職業9.2%
- サービス職業8.8%
- 管理的職業3.5%
- 運搬・清掃・包装等1.9%
- その他2.6%
この分類に入った人のうち、38.4%は別の分類の仕事から移ってきています。未経験からの入りやすさをはかる目安になります。
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)
働き方の特徴
所属弁護士が300人を超す大規模法律事務所から弁護士1人の事務所まで、法律事務所の規模の差は大きく、労働条件等は各事務所で様々といえる。 大規模事務所を中心に、高度な法務事務のみを任せる狭義のパラリーガルを、一般事務業務と分けて配置するケースも増えてきている。パラリーガルは専門職とはいえ、未だ制度化がされておらず、法律事務所に勤務する一般職員としての扱いとなっているところもある。 賃金は事務所の規模、弁護士の考え方等による差が大きい。勤務時間は、例えば9時~17時といった規則的な勤務体制が基本で、よほどの大事件でもない限り、それほど残業もない。事務所によっては、9時~17時、13時~21時といったように早番と遅番の2交代制をとっているところもある。 就業者は、女性が多いが、男性も増えている。 弁護士数は増加傾向で推移しており、クレジット、サラ金、多重債務、交通事故処理等身近な法律問題も多様化、複雑化する中、弁護士の法律事務の処理効率を高め、弁護士業務をサポートできる専門知識、スキルのあるパラリーガルには一定の需要があると見込まれる。
仕事の内容が近い職業
スキル・知識・アビリティ・仕事の性質・仕事活動の187項目を標準化して、この職業とどれくらい近いかを計算しています。
- 営業事務近さ 0.809
- 一般事務近さ 0.786
- 秘書近さ 0.760
- 損害保険事務近さ 0.759
- 通信販売受付事務近さ 0.755
- コールセンターオペレーター近さ 0.733
- 学校事務近さ 0.699
- 貿易事務近さ 0.691
職業情報提供サイト(job tag)/厚生労働省 職業情報データベース(独立行政法人 労働政策研究・研修機構 作成) 数値系 Ver 7.00/解説系 Ver 7.01(2026年7月30日取得)
賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_職種(特掲)DB」を加工して作成
雇用動向調査 職業別 未充足求人数・欠員率(2021年)
雇用動向調査 職業別 入職・離職者構成比(2017年)
雇用動向調査 現職職業×前職職業 別入職者数(2019年)